しずくラボwebツアーで、ものづくりの現場をお届け!

こんにちは。しずくスタッフの東條です。
今回は職人が働く場所 SHIZQ LAB.(しずくラボ)についてお届けしたいと思います。

しずくラボはSHIZQブランドの器やアロマ製品の生産拠点であり、木工ろくろ職人の育成にも取り組む工房です。

開所したのは2017年10月。先月で丸5年が経ちました。
その名をあえて工房や工場、ではなく”ラボ ” としたのは、「ラボラトリー = 研究所や実験室」の意味を大切にしたかったからです。

立ち上げは、しずくの職人になりたい!と大阪からやって来た当時27歳の藤本の登場がきっかけ。
仕事場作りの改装からはじめて、実際にろくろを回し、アロマ製品も作り始めて、弟子もやってきました。
いろんな変化と挑戦があったこの5年。自分たちの手で稼働していく経験と実験の積み重ねの中で、ものづくりの場所として築いていきました。

普段はなかなか見学が難しいしずくラボですが、本日はラボツアーと題しましてみなさまをご案内いたします。ぜひご覧ください^^

改装中のSHIZQLAB.
2017年、改装中のSHIZQLAB.

自動車整備工場だった場所は、2017年10月にしずくラボとしてオープンしました。
上の2017年の写真と比べると機械や道具も増え、ものづくりの場として時間を重ねてきたことが目に見えてわかりますね。

2022年SHIZQLAB.内観_番号付

そんな現在のラボを写真の番号順にご案内していきたいと思います。

①ろくろの刃物を作る「鍛冶場」

刀鍛冶場

ラボに入ってすぐ右手にひっそりとあるのは、ろくろで使用する刃物を製作する「鍛冶場」です。
奥にある炉で火を起こし、金属を叩いて研いで、用途に合わせた刃物を作っていきます。

使用している炭は神山で作られたもの。
” できるだけ神山・徳島のものを使う ”
地域の中で循環する経済を考える、しずくが大事にしているポイントです。

刀鍛冶の様子は↓YOUTUBEでご覧いただけます。

 

②2階は材料のストック場所

ラボの2階は材料の保管場所

入って正面、2階部分に見えるのは器になるのを待つ材料たち。
写真に見えるのは2020年12月に伐採したものです。1年半の乾燥期間を経て器へと加工していきます。
今年2022年後半にお手に取っていただいた器はこの年の材が多かったかもしれませんね。

 

③あらゆる加工ができる木工機械

ラボにある木工機械

しずくラボには様々な木工機械や道具が揃っています。
木製品の材料を製材する丸ノコや昇降盤に、穴あけ作業を行うボール盤などの機械。基本的な大工道具は常備されていて、木製品の製作だけでなく、ラボのドアの補強や道具棚づくりなど日々の中で生まれる仕事場のアップデートが行いやすい環境になっています。

 

④粗グリを行う「木工旋盤」

木工旋盤

ろくろの手前にあるのは木工旋盤。仕組みはろくろと同様、材料を固定し円形加工を行う機械です。
ここでは主に、職人が削る前の材料準備「粗グリ」を行います。
基本を抑えれば誰でも扱える機械なので、ろくろ職人以外のスタッフで作業にかかります。

 

⑤職人の仕事場「ろくろ台」

ラボのメインどころ、中央左手にある「ろくろ台」
現在、職人・藤本(手前)と若手職人・鈴木(奥)が日々製作に励んでいます。
旋盤で「粗グリ」された材を、それぞれが鍛冶場で作った刃物を使って器へと成形していきます。

 

タンブラーを削る手

刃物などの道具づくりを職人自ら行うように、作業場づくりにも職人それぞれの個性が出ます。

ろくろ台
左が藤本、右が鈴木の作業場

2人の作業場をよくみてみると、刃物などの道具の配置や木地をはめる治具の収納方法、座る椅子の高さ調整などなど、自分が作業しやすい環境を日々考え作っていっている様子が伺えます。

高さ調整された椅子と手作りの収納棚
左:藤本の高さ調整した椅子。右:鈴木お手製の収納引き出し。取っ手がポイント

 

木くずは緩衝材。端材は薪に。割れてしまった木地は保管

木くずの緩衝材

しずくで使う材は、自分たちで木を切り出すところから関わるからこそ、無駄なく使いたいと思うもの。
ラボで出た木くずはふるいにかけて商品発送の際の緩衝材として使用。
残った細かい木くずは町内の養鶏所さんに引き取ってもらい、鶏のベットとして使ってもらっています。
そして、製作の過程ででた端材は、事務所やお店で使う薪に。

 

製作途中で欠けてしまった木地

また、材自体の割れや力加減のミスなどで、最終製品にはできなかった木地がどうしても出てきます。途中まで形になったものも何か使えないか、、薪にはせずにストックしています。
いつかみなさんにお披露目する機会が来るかもしれません。

 

⑥エッセンシャルオイルを作る「蒸留室」

エッセンシャル蒸留室

ラボの右奥にあるアロマ製品を製造する「蒸留室」(兼「休憩室」)。
蒸留器が5台ずらりと並び、製造時はフル稼働しています。
抽出したオイルやフレグランスウォーターの瓶詰め作業までこの部屋で行います。

 

蒸留の様子は↓こちらでどうぞ。

 

⑦塗装ブース兼シルク印刷作業場

塗装ブース

最後はラボの左奥に増設した「塗装ブース兼シルク印刷作業場」です。
しずくが目指す ”地域資源の地域内加工” の次なる課題は「ろくろ加工の次に行う、仕上げのコーティングを自分たちでできるようになること」。実現へ向けて準備を進めている段階です。

 

除湿芳香剤のシルク印刷作業を行う佐坂店長
除湿芳香剤のシルク印刷作業を行う佐坂店長

この塗装ブースでは現在、除湿芳香剤のシルクスクリーンプリント作業も行なっています。
職人以外のスタッフが、ストア業務や他の仕事と平行しながらラボでのものづくりに関わっているのもしずくの特徴かもしれません。


しずくラボwebツアー、いかがでしたでしょうか。
考え、手を動かし続けるしずくのものづくりの現場を少しでもお伝えできたら幸いです。

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こちらもぜひチェックしてみてくださいね。