神山の人気スポットを訪ねる!《ものづくり編 》

こんにちは。しずくスタッフの東條です。
ようやく長雨も過ぎ、ギラギラとした太陽が眩しい季節がやってきましたね。
今年も鮎喰川へどぼん!と涼を求める日が続きそうです。

さて、ご飯編を2回連続でお届けした<神山の人気スポットを訪ねる!>シリーズ。
今回はものづくり編として、神山のオーダーメイド靴屋さん「LICHT LICHT  KAMIYAMA(以下リヒトリヒト)」さんをご紹介します。

 

LICHT LICHT  KAMIYAMA 店主の金澤光記さん

 

店主の金澤さんは、福祉医療専門学校で整形靴の技術を学んだ後、ドイツでの修行や国内での靴作りの経験を経て、2015年にお店を神山町にオープン。「それぞれの足やライフスタイルに合った、ちょうどよいものづくり」をモットーに履く人の悩みや足に合わせた靴づくりをされています。使い手に寄り添う優しさが詰まった靴。そんな自分にぴったりな靴を求めて、遠方からのお客さんも多い人気のお店です。

 

実は、そんなリヒトリヒトさんで先日販売開始となった「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」をお取扱いいただくことになりました。
靴をオーダーしていただいた方へのプレゼントとして、また店頭でも販売していただくことに。
神山でものづくりに関わるもの同士、こういった形で繋がれるのは本当に嬉しいです。

「チロリアンシューズ」のメンズ

レディースの「コンフォートパンプス」にはこんな風に収まります。

そんなご縁をいただいたタイミングにあやかりまして(?)、紹介記事の取材を兼ねて自分の靴をオーダーしてきました。今日はその模様をお届けします。

実は来年30歳を迎えるわたし。そんな新しいスタートを一緒に歩んでくれる靴が欲しい、毎日履けるようなカジュアルな靴、色は茶色。と、だいぶぼんやりとしたイメージにつっこまれつつ、まずは足の型取りと採寸からはじまりました。

足の型を取るための道具。濃く転写されたところが体重(負荷)がかかっているところです。

わたしは若干、甲が高い”ハイアーチ”ぎみの足。土踏まずが深いため、指の付け根部分に少し負荷がかかっていることがわかりました。

細かく測ってもらった足のサイズ。ここから左右の足の違いを見ていきます。

型をとってもらうとどんな風な癖があるのか、どう負担をかけているのか目に見えてわかります。
「足は体を支えているのか!」と当たり前のことに改めて気づかされた瞬間でした。日々の積み重ねで足の形がつくられているのですね。
わたしの場合、階段上がるときに踵をあげるというおかしな癖が積み重なり、足の甲が高くなっていたようです。

足の甲が高いハイアーチの人は、体重を踵や親指と小指の付け根の点で支えることになるため、魚の目やタコができやすかったり、足が疲れやすく、よくつるようになってしまうそうです。ひどくなってくると地面からの衝撃を受け切れず、膝や腰にも負担がかかってくるんだとか。。

予防のためにも、負荷のかかっているところをサポートするインソールを作ってもらうことになりました。

チャッカブーツを試着中。靴の履き方や選ぶポイントも教えていただきました。

 

リヒトリヒトさんでは3パターンのオーダーで受けられています。

  • フルオーダー:一から木型を製作し、好みのデザインで自分の足にぴったりな靴を作る。
  • デザインオーダー:お店にある木型やサイズをベースに、雑誌や写真を参考に自分好みのオリジナルデザインで作る。
  • イージーオーダー:お店にあるデザインとサイズを選び、数種類の革の中から好みのものを選んで作る。

 

わたし自身はお店にあるものの中から選んでいたのですが、試着したカジュアルなチャッカブーツもかわいいし、スニーカーも普段使いに良さそう。スマートなウィングチップも素敵、、と実物を見たり、履いてみたりするとどれも魅力的でたいへん悩みました。

うんうん唸りながらわたしが選んだデザインはこちらです。

外羽根でオープントゥのスタンダードなデザイン。こちらは試作品でライン調整のため線が描かれています。

聞けば別のお客様からオーダーを受けて作りはじめた試作中のもの。こちらのわたしVer.をおまかせで作っていただくことにしました。

素材選びも悩みに悩んで

奥から出してきてくれた風合いのある日本の革に決めました。ビビっとくる瞬間ってありますよね。

 

「自分からこれがお勧めとは言わないようにしています。あくまでも自分は作り手でいたいから。その代わりできることを伝えています。だから悩む方が多いんですけど(笑)」

デザインを選ぶ際に金澤さんがこう仰っていたのが印象に残っています。

本当にとっっても悩みましたが(笑)、この言葉はお店のモットーに繋がっているなと感じました。これからどんな靴で歩きたいか、自分の足元を見つめ直すそんな時間をいただいたように思います。

わたしの元へやってくる日が本当に楽しみです。またこちらでも報告しますね。

 

カウンター奥で作業をする金澤さん。1足1足丁寧な手仕事には道具への愛情も感じられます。

 

リヒトリヒトさんでは靴のオーダーだけでなく、お手持ちの靴のインソール製作や修理、調整などの相談も受けられています。

小さなお店の中で、金澤さんの思いがたくさん詰まった靴たちと自分自身を見つめる時間に出会えます。ぜひ訪れてみてくださいね。

 

 

 

LICHT LICHT  KAMIYAMA  」
営業時間 :  10-17時

定休日:  火・水

住所 : 徳島県名西郡神山町神領字北213-1

Email:  info@lichtlicht-k.com  Phone :  088-636-7920

 

 

※ちなみにお隣には前回紹介したお惣菜屋さん「535(ごみさんく)」さんがあります。
しずくチームでは田んぼ・畑仕事の日に美味しく利用させていただいています^^

あわせて見てみてくださいね。

http://shizq.jp/https-wp-me-pahpim-276/

FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤 正式販売スタート!

こんにちは。神山しずくプロジェクトです。

このたび満を持して「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」を本日より正式販売いたします!

神山杉のチップを使用した除湿芳香剤。生地の縫製やプリントもメイドイン神山にこだわって神山にて製作しました。シューズ芳香剤としてはもちろん、クローゼットに吊るしたり、タンスの中に直接入れてもご使用いただけます。無垢の杉チップなのでたくさん湿気を吸い、天日干しで乾燥させると湿気を吐き出してくれるので、繰り返し使っていけるエコな商品です。

ふわっと香る神山杉の香りが日々に癒しを与えてくれます

そしてモニター販売用の100セットは、私たちの予想を遥かに超えた反響をいただき2週間でSOLD OUT!

感謝の気持ちでいっぱいです。いただいたご質問等につきましては改めてお答えしてまいりますね。一足早くお届けできたモニターの皆さまから、「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」を使用してみてのご感想をたくさんいただきました。

そこで今日は皆さまからいただいたお声をご紹介させていただきます。
使ってみてどうだったのか、ご満足いただけたのか、色んな方法で試してくださり私たちが思いも寄らなかった使い道も!ご検討中の皆さまも是非ご参考になさってくださいね^^

 

▪️FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤に対してどのくらい満足いただけましたか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・主人の靴の臭いがキツイので試してみたいと思い購入しました。何を使っても効果がなかったのですが、FRAGRAN FORESTはすぐに効果が現れました?!下駄箱の臭いが少なくなっていたのです!会社のロッカーでも使ってみてと持たせたところやはり効果がでたようです。匂いも良いと喜んでいました。(50代 女性)

・消臭効果が予想以上で、かつ香りもいい。(50代 男性)

・出しっぱなしにしても違和感のないデザインが良いです!ほんのり香る森のような深い木の香りがとても癒され、下駄箱の中の湿気やこもった臭いが軽減されました。クローゼットに吊るしてみたら、クローゼットの中のこもった匂いが消え、木のいい香りがほんのりして、不快感が消えました。(30代 女性)

・自然の香りがとても良い。(40代 女性)

・除湿効果はいまいちな気がしたが、消臭効果はあると感じた。杉の香りも心安らぐ。本来の使い方ではないかもしれないが車内でこの香りが楽しめないか、シートのヘッド部分にぶら下げてみようかと考えてる。(30代 男性)

・繰り返し使える所や、ナチュラル素材な所が良いと思います。(40代 女性)


 

大多数の方に満足、やや満足という返答をいただきました!一番緊張していたこの質問。ほっと胸を撫でおろしました。

また香りに対してのご感想をたくさんいただきました。杉には鎮静(リラックス)効果が高いセスキテルペンという成分がたくさん含まれています。日々の忙しい生活の中で皆さまに癒しをお届け出来たら・・そんな思いで作ったFRAGRAN FOREST。こんな嬉しいお声が聞けて幸せです。

靴の消臭以外にもたくさんの使い道があることを、モニターの皆さまに教えていただきました。中には「こんな使い方をしたよ」と写真を送っていただいた方も!


ご愛用のレーシングヘルメットとグローブに入れて使ってくださいました☆思いも寄らなかった使い道!

 

▪️FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤をお友達やご家族にご紹介したいですか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・杉の香りがいいのと、デザイン的にもいいので。(30代 男性)

・自分が使って良かったので良かったら使ってみて!と紹介したい。(40代 男性)

・皆が好みそうなシンプルでナチュラルなお洒落なデザインなので、プレゼントしても喜ばれそうだし、貰ったら嬉しい。SHIZQの理念も、付加価値の一つになるかなと思います。(30代 女性)

・木の香りという、万人受けする点が魅力的だからです。(20代 男性)

・木片を使った除湿剤が珍しいし、デザインもよかったから。(40代 男性)

・正直、しずくさんの商品は素敵ですが高価でしたので、紹介してもなかなか購入に至る知人がおりませんでした。しかし、こちらの商品は手の届きやすい価格ながら、しずくプロジェクトのコンセプトが詰まっているし、単純に良い物だと思いましたので紹介していきたいです。(30代 男性)


 

90%近くの方がお友達やご家族に紹介したいと返答いただきました!こちらの理由も嬉しいお言葉ばかり。デザインも褒めていただきデザイナーもホクホク顔です。ナチュラルな生地に合うように、また男性、女性問わないデザインにしています。なかなか手渡し出来ないという方にも、ギフトとしてオンラインショップからご注文いただけますのでぜひご検討ください◎

▪️商品のパッケージ(ビニールや箱入りなどに比べて省資源)に関してどう思いましたか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・プラスチックフリー推奨してるので、減らせるものはどんどん減らしていって良いと思う。(30代 女性)

・エコでとても良い。開ける手間、捨てる手間も省ける。(30代 女性)

・商品やSHIZQのコンセプトに合っていて良いと思います。(20代 女性)

・これからの日本に大切な活動。(40代 男性)

・環境問題に対する配慮となるので、積極的に進めてほしい。(40代 男性)


 

商品パッケージは、社内でも試作品をたくさん作り検討を重ね、しずくらしいエコパッケージに。それにしても、結構思い切ったので、モニターの皆さまの反応はどうだろうとドキドキ…。しかしながら予想を上回る高評価をいただき、これで間違いなかったんだと自信につながりました。

この他にもしずくに向けた応援メッセージもたくさんいただき、あたたかいお言葉にとても励まされました。

神山町の山や川を守るために始めたしずくプロジェクト。今年8年目を迎えました。改めて活動を続けてきて良かったと思うと同時に、これからも皆さまと繋がっていきたいと強く思いました。

しずくはこれからも新たな杉の価値を発掘すべく邁進してまいります!

 

8年目のしずくもどうぞよろしくお願いします。

新商品FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤はこちらから

癒しをどうぞ!モフモフ看板猫の巻

2023.1更新

しずく7周年企画第2弾。今回は、しずく自慢の看板猫たちを、ただただ紹介する回です。笑

周年企画ということで、今回も過去の掘り出しもの写真も初公開!

 

看板猫が3匹のワケ

しずくギャラリーショップのすぐ近くで、ダンボールに入った3匹の子猫を見つけたのは2017年の5月。すでに役場の職員さんや近所の人も集まり困り顔。「今、引き取り手が見つからなければ、センターに持って行くしかない。」それは殺処分を意味します。ご近所さんも高齢でさすがに難しい。子猫との出会いとは、たいがい突然&緊急です。前回のブログでお伝えした初代しずくが行方不明になってから、もう半年。寂しさが堪えていた時期でもありました。

かくして、3兄弟の猫たちがやってきたのです。

生まれた順は分かりませんが、成長速度や性格からしっくりくる兄弟順位が付いています。

それでは、3猫それぞれをご紹介。

 

まずは、長男さすけ。しっかり者で、兄弟想い。忠誠心にあふれ、母屋率高し。

筋肉質で、毛並みツヤツヤ、よく喋ります。

ギャラリーショップにお越しの際に、さすけに会えた方はラッキーです◎

 

長女しずく。先代の三毛猫からの襲名です。

紅一点、高く小さい鳴き声と、ふだんは無言でおとなしいザ・女子キャラタイプ。

ふこふこした毛並みで、かわいさ全開ですが、実は食いしん坊でちゃっかり者。

 

さいごは次男すずり。捨て猫にあるまじき高貴なモフモフ。冬はひときわ大きな毛玉と化します。

その見た目や声質から、女の子によく間違われます。

猫らしいマイペースさは1番ですが、子どもも大人も動物相手でも、ひるまず友好的な天性の看板猫!

 

1番多い質問は「どうして、こんなに人なつこいの?」

最後に、3匹に会ったお客さまに必ず聞かれる質問にお答えしましょう。3匹とも猫らしからぬ愛想のよさ。
「こんなに逃げずに撫でさせてくれる猫ちゃん初めて!!」というお言葉も沢山いただきます。
性格の違い以外で、そうなった理由として考えられることは…

・拾ったのが生後10日程(1匹200g)で、1ヶ月間、人間が授乳して育てた(昼夜問わず3時間おき…)。抱っこしたり、人間に慣れさせるために人の体の上でよく寝かせていた。

・子猫のうちは、怖がったり驚かせないように、大きな物音を立てない事や急に猫を持ち上げたりしないなど、最大限気をつけた(こちらの感覚で、ついやってしまうのを意識して注意)。

・子猫のうちから、あらゆるところを日頃から撫で回して慣れさせた。

・上記を注意しつつ、子猫のうちからたくさんの人に会わせた。

まとめると「人間は絶対的に味方」という刷り込みに成功したというところでしょうか。3匹一緒も心強かったと思います。

 

すずりを見ればわかる通り、海外猫の血が入っているので日本猫に比べて大きめの骨格。抱き心地は最高です。

ショップにお越しの際には、ぜひこの子たちを撫でてあげてくださいね~!

Instagramでは、猫たちの写真もたまにアップしています。

こちらも、よければご覧くださいね。

 

【7周年】いくつ知ってる?しずくのトリビア

こんにちは。しずくプロジェクトが2013年にスタートしてから、おかげさまで丸7年が経ちました。

今日は7年間を振返り、しずくのことをより知ってもらう意外な?トリビアをご紹介。あなたは、いくつ知っていますか??

 

1、食器のツートンが最初は逆だった

この写真、違和感ありませんか?これが最初のプロトタイプ。木目の赤白の色味が上下逆なんです。一般的な杉材に高値がつかない理由のひとつとして、この二色の色の差があります。短所と聞いたけど、杉らしさとも言える。それなら、それを個性にしたいと年輪が重なるように取ることで、二色のグラデーションをしずくのデザインとしました。

色のバランスや美しさ、強度などを再検討して、今のデザインにたどり着きました。

下が今の商品。ちょっとの違いですが、やはりこちらの方が断然美しいと思うんです!

 

2、プロジェクト名は、森のくりえだった!?

人の手で植えたにも関わらず、使い道を失ってしまった人工杉に対してデザイン事務所として何ができる?という命題で始まったこの取組み。クリエイティブな力で森の問題解決、という意味をこめて、森のくりえという名前にほぼ決まりかけていました。

しかし、決定直前にデザイナー廣瀬が「ちょっと待った!」。ロゴまで練り上げた上で「これしかない!SHIZQ!!」とブランド名・プロジェクト名が、鶴の一声で決まったそうです。

鮎喰川のしずくの一滴を増やしたい。私たちの取組みのゴールを明確に描く、しずくプロジェクトが生まれた瞬間でした。

 

3、最初はすべて受注生産

しずくを作れる職人は当初たったの一人。私たちがもっていたのは想いとアイデア。それを実現できる技術はない。叶えてくれたのは徳島の熟練の職人でした。職人にも普段、抱えている仕事があります。その仕事の間に私たちの製作をお願いすることになる上に、在庫を持てる余裕もない。最初は完全受注制、できあがりまで数ヶ月お待ちいただいていました。

写真は当時の事務所内に並べたもの。最初は高さを揃えるのも難しいものでした。

 

4、初出店の販売初日に売れたのは、たったの1個 …

売り場も持たない私たちが、最初にチャレンジしたのは大阪は阪急うめだ本店。くるみの木 石村由起子さんプロデュースのイベント企画でした。周りの出店慣れした店舗さんの中で、普段デスクワークの私たちは立ちっぱなしで脚パンパン。初日に売れたのは、ぐい呑みたったの1個だけ。

このために時間を割いて今までにない数の商品を作ってくれた職人に申し訳がなくって、自分たちのやってることは本当にこれでいいのかな…とまで思ってしまうほど悲しくつらい1日目でした。

 

5、ギャラリーショップ、実はただの軒先だった!

阪急のイベントを通じて、自分たちのお店を作ろう!と決意。でもお金も場所もありません。そこで白羽の矢が立ったのは、なんと事務所の外の軒下。

昔、雨でもかんたんな農作業をするための場所でした。小さいながらにすっかりお店として定着しましたが、店内なのに戸袋や金属製のNHK放送受信章など、よく見ると面影が残っているんです。

 

6、看板猫には先輩がいた

さすけ・しずく・すずりの3兄弟の人気看板猫。でも実は、三毛猫の初代しずく先輩がいたのです。

しずくの器の試作品を製材所の金泉さんに報告に行った帰り道、雨の中、轢かれそうになっていた子猫を保護。ずぶ濡れ猫を入れるものもなく、試作品が入ったしずくの美しい貼り箱に入れてあげることに。猫の名前にも、しずくと付いたきっかけをくれました。

 

7、若手職人・藤本の最初の仕事は大工仕事

2017年の春に「しずくの職人になりたい!」と大阪から移住してきた職人候補(当時)の藤本。職人の後継者を育てなきゃとイメージはありつつも、まだまだ募集などする前でした。受け入れ環境だってありません。

それでも彼はきっと私たちにとって大事な人物だろうという勘だけを頼りに「自分の職場づくりからやれるか?」と大工さんのアシスタントにつかせました。半年間、ろくろもそのための刃物にも一切触ることなく、「俺、大工になりに来たんだっけ?」と言い出すほど、神山でのものづくりの基礎を土台から築きました。

 

おまけ なぜか縁がある国はイタリア!

しずくの世界観・価値観に共感してくれる人はきっと世界にもたくさんいるはず、そう信じて、これまで海外にも届けて来ました。

そのなかで、食がテーマだったミラノ万博でしずくブースを出せたこと・唯一参加した海外デザインコンペで金賞、イタリア北部コモという別荘地の劇場まで受賞式に行ったこと。

地道な試行錯誤のくりかえしの毎日のなか、突然思いもよらないチャンスはめぐって来る。それを夢中になって必死でつかまえると、見たことのない景色が広がる…。

そんなことを思った、振り返りのトリビアさがしでした!

 

みなさんはいくつご存知でしたか?

これからも、みなさんにこれまでにない価値を届けられるよう、コツコツ地道に楽しみながら活動していきます。

おかげさまで8年目を迎えた、神山しずくプロジェクト。10周年めざしてがんばります!

 

【開発秘話】メイドイン神山にこだわった「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」デビューまでの道のり

こんにちは。スタッフの佐坂です。

今年は雨が降らないなぁと思っていたのも束の間、今週末は全国的にも梅雨の空模様のようですね。 そして今年の夏はとっても暑くなるそうで、今から怯えております(笑)

そんなジメジメをさっぱり快適に!と先週ついに登場した新商品「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」。 2020年の幕開けと共に開発がスタート。約半年の時を経て、みなさまにお披露目することができました。

今回はその道のりを、開発を担当したわたし自らお届けしたいと思います。

FRAGRAN FORESTを作りたいと思い立った理由、それは二つあります。

一つ目は、新たな杉のメリットを活かした商品を作りたいという思い。杉の軽さや保温効果を生かした器・杉の木部の安眠成分を抽出したオイルを作ってきましたが、まだまだ他にも杉は私たちにとって嬉しい効果をもっています。

そのひとつが、除湿効果。無垢の杉はたくさん湿気を吸い込む力を持っているのです。乾燥させると湿気を吐き出し、繰り返しずっと使えるのは、自然のものならでは。

二つ目は、エッセンシャルオイルを抽出するごとに出る神山杉のチップ。オイルひと瓶5ml抽出するのに出るチップはおよそ8kg!抽出後もチップには杉のいい香りが残っています。

以前、お客さまが「人工的でケミカルな匂いがするものが最近は多くて。SHIZQのオイルは体にも優しくてとっても嬉しい!」と仰っていて、そんなお客さまでもご愛用いただける新たなグッズを作るなら、除湿芳香剤!と、閃きました。

閃いたのは良いものの、しずくで布製品を扱うのは初めての試み。右も左も分かりません。

それでも、大事にしたい考え方は、できるだけナチュラルな素材を使いたい。そして、自社工房であるラボまで立ち上げた理由である、地域の資源を地域の中で手を掛けて商品にしたい。関わる人たちと、顔の見える距離感で、ものづくりをしたい。

それを実現するには、大きな3つの課題がありました。

一つ目は何と言っても生地探し。そんな時、顔が浮かんだのは神山で天然染料100%の草木染・藍染を営む染めもん屋「染昌」の瀧本さん。瀧本さんなら良い生地屋さんを知っているはず・・

そう思って不躾に相談したところ、快く徳島の老舗の生地屋さんを紹介していただきました。そこで見つけた生地は適度に柔らかく、且つ丈夫で、やさしい風合いの生成り布。イメージ通りのとっても良い生地に出会えました。

次に縫製。当然、私たちには縫製スキルはありません。けれども、メイドイン神山にしたい!という欲張りな気持ちばかりが膨らみます。

そのとき浮かんだのは、しずくに木材を提供してくれている金泉さん。息子さんが着ていた、金泉製材のロゴ入りジャンバーを神山町内の裁断屋西内商事さんに作ってもらったと聞いたことがありました。西内さんは、縫製もされていたんだった!

縫製も神山でできるかもしれない!?

すぐに相談に行きましたが、今はもうすでに縫製仕事は引き受けていませんでした。そっかぁとがっかり肩を落としていると、なんと西内さんから「しずくさんの事も前から知っているし、同じ神山町で頑張っているから力になれたら…」と、まさかの私たちの無理なお願いを快諾してくれたのです!!

出来上がった生地を見ると、さすが何十年も縫製をされてきた西内さん!とても丁寧で綺麗な縫い目に惚れ惚れしました。

最大の課題だった縫製をクリアして、最後の課題は、生地に印刷するプリント。森の雰囲気が伝わる杉のデザインは、なかなかに繊細。。シルクスクリーンという方法でプリントするのが最適だと分かりました。

徳島のシルクスクリーン印刷屋らくがき屋さんに相談へ。らくがき屋さんはプリントした商品を作ってくださるお店です。しかし、メインドイン神山にこだわる私たちは、自分たちの手で刷りたい、でもスクリーンの版やインクは作れないのでそれだけ作ってほしい…。と、またわがままなお願いを恐る恐る伝えることに。

ここでもまさかの、二つ返事で「良いですよ。」と。

実は、らくがき屋さんもしずくの事をご存知で、応援してくださっていたとのこと!改めて徳島でのしずくの広がりを実感した出来事でした。

インクは、ベビー用品にも使用している環境にもお肌にも優しいインクを使えることに。

出来上がった版もとても綺麗で、これで刷ったら美しいプリントが刷れるだろうと意気揚々と刷り始めました。が、、、コツが掴めず失敗が溜まりまさかの半ベソ!思ってもいなかった壁でした。必死で試行錯誤し色んなことを試しているうちに、少しずつキレイに刷れるようになってきました。そうなってくるとシルク刷りってとっても楽しい。新たな発見でした。

オイル抽出後のチップの乾燥も、しずくのメンバーが手作業で自然乾燥させています。

そのチップを詰めて、西内さんに再度、上の部分を閉じていただき、、ようやくようやくFRAGRAN FORESTの完成です!

できあがった商品を見ると、想像以上の出来で、うれしい気持ちと共に、今まで関わってくださった方の顔が一気に思い浮かびました。感慨深く、感謝の気持ちでいっぱいになり、思わず目頭が熱くなりました。

たった一つの商品ですが、たくさんの方の力を借りてようやく商品化できたこと、皆さんが温かくしずくの事を応援してくれたこと、FRAGRAN FORESTをきっかけに新たな素晴らしい出会いがあったこと。

これからもこの関係を大切にしながら、私たちらしい商品を、みなさんにお届けしていきたいと思います。

そんな紆余曲折を経てできあがったFRAGRAN FOREST。

ひとりでも多くの方に使っていただきたい!いつも応援してくださる皆様に一足早くお使いいただきたい!

そんな気持ちを込めて、ただ今、現在先行モニター販売を実施しています。

モニター価格は、販売予定価格の半額825円(税込)。

この機会にぜひお試しください〜!(モニター販売は7/5(日)まで)

「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」先行モニター販売はこちらから

「山と海」今、僕たちが住んでいる環境とこれから

こんにちは。職人の藤本です。
夏至も過ぎ、また暑い夏が始まろうとしてますね。
お休みを頂いた期間中に遠くには行けずに、海へ出かけました。
豊かな自然に触れて心癒されると同時に、今住んでいる環境やこれからについて少し考えてみました。

僕が住んでいる神山町は山間部に位置します。
近くの海へは40分ほど、さらに南へ車を一時間走らせればウミガメも産卵しにくるような綺麗な海もあります。
浜辺に座って遠くを眺めたり、海岸線を歩いたりしてリラックス。


帰り際に海の近くのスーパーに立ち寄ってみました。
人々の暮らしぶりが見えると同時に、海の幸の豊かさに目を見張ります。
色とりどりの魚たちをどうやって調理するのだろう、こうすれば美味しいだろうな、と想像をかき立てられます。


お財布とお腹の具合と相談して、今日の夕飯を決めます。
自分で丁寧に研いだ包丁で地物の魚を捌いて食べる、そんな経験をお土産にして、そろそろ海と別れを告げ、家路に。

神山町には中心に川が流れています。
海から遡上する魚のように、川沿いのクネクネ道を家に向かってを車を走らせます。
町から山に入る時、山の匂いとともに、ひんやり冷たい空気に変わります。
車の窓から入る風が、海で焼けて火照った頬を冷やすのを感じながら、
あぁ帰ってきたんだなぁと思う自分がいます。
道中の山からの湧き水を飲んで、更にすっきり、山の恵みをいただきます。

 

この休みの間は持ち運びが出来るローチェアを作ってキャンプをしたり、
家の周りを散策しタケノコや山椒の葉をとって調理したり、
自然をより一層楽しむことができました。
こういったことができるのは自然の豊かさがあるから。

湧き水が飲めるのも美味しい魚が食べれるのも、
山の木々が水を貯え、川に水を流し、
海に栄養豊富な水を運んでくれることで豊かな生態系が育まれているからです。

ここで暮らし、その恩恵を受けながら物作りと向き合うことで、
知識だけでなく実感として理解できるようになってきました。

この自然環境を次世代に引き継ぐために、
日々の生活や、働き方を見直すタイミングにあると感じています。
物作りの立場から何ができるか考えて少しづつ行動に移していこうと、改めて胸に刻みました。

都会に住む人でも同じように毎日自然を感じ癒されたり、
ほっと一息ついてリフレッシュできるようなプロダクトが作れないか?など、
自分の目で見て経験したことを少しでも生かして還元したいと考えています。

早く皆さんにお披露目できるようにまた精進していきたいです。

じめじめをさっぱり快適に!新商品先行モニター販売のおしらせ

4月に開発中とお伝えした新商品が、この度ついにお披露目です!
来月7月21日に販売開始予定なのですが、ちょうど来月はプロジェクト発足7周年。いつも応援してくださるみなさんに、他に先駆けまずご紹介したい!!ということで、先行モニターとしてお届けすることにいたしました。

靴やクローゼットを杉のチップで除湿芳香。じめじめを取り除いて、スッキリさっぱり、しかもほんのりいい香り! 「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」 です。

吸湿性が高く、消臭効果を持つ杉のチップをたっぷり詰め込んだナチュラルな除湿芳香剤。効率的に水分を取り除き、ニオイの元となる雑菌の繁殖を抑えます。杉に豊富に含まれる「デルタカジネン」という成分が抗菌作用を発揮、1日がんばった靴の中を夜のうちに清潔にしてくれるので、次の日もさわやか気分で快適に外出できます。

ループで吊るせて保管もかんたん。乾かして、くりかえし使用できます。やさしい風合いの生成り布に、100%神山町産杉チップを入れて神山町内にて、プリントや縫製まですべて手作業で製作しています。安心安全で、ナチュラルな香りや使い心地をお楽しみいただけます!

先行モニター販売について

期間: 6月23日(火)〜7月5日(日)
価格: 1セット(2本) 発売予定価格1,650円の半額825円(税込・送料別)
条件: 発送10日後に送られるアンケートメールで、使用感などのご感想・ご意見をお聞かせくださる方
購入上限個数: なし。ご家族分やクローゼット用など、この機会にいろいろな場所でお試しください。
送料: 1セット350円。セット数ごとにかかりますが(上限1300円)、システム上一部返金等ができかねるため、差額分のおまけやお値引きクーポン等でご対応させていただきます。ご了承ください。
その他: 手提げ紙バック希望の場合には、サイズ/小(1セット用)・中(4セットまで)・大(10セットまで)と枚数を備考欄にご記入ください。オリジナル紙バックをお付けします。

新商品開発の経緯

みなさんにはおなじみの私たちが作る杉精油、 SHIZQ SLEEPING FOREST エッセンシャルオイル。
杉の木部から抽出する精油は非常に珍しく、安眠効果だけではなく、その希少性からも、たくさんの方に注目いただいています。

なぜそんなに希少なのか?それは、使う材量に対してちょーーーっとしかオイルが取れないから。精油の代表・ラベンダーなら例えば5%ほどがオイルが取れる抽出率とされます。ヒノキの場合は1.3%、そしてSHIZQの神山杉はなんと0.6%…。いろんなところが製品化を断念したという話も頷けます。

オイル1瓶5mlに必要な杉チップは約8kg!
オイルを作るほどに、どんどんできあがる杉チップをどうするのか??それは、オイル開発当初からの課題でした。ただ捨てるなんて、しずくとしてはしたくない。

オイル開発から1年半、試行錯誤を経て、ようやくようやく活用いただける方法を確立できました。
何十年も生きてきた杉を余すことなく使ってあげたい。ふわっと森の香りを残しつつ、吸湿除湿は乾かせばずーっと使えるスグレモノ。自然のものを大事に使う、そんな価値も届けられたらいいなと思っています。

たくさんの方に使っていただき、たくさんの杉を使っていきたい!今回の新商品はまさにそんな商品です。ぜひ、おうちで職場で、使ってみての感想をお聞かせくださいね。みなさんからの感想をもとに、商品づくりに生かしていきます。
また、身近な方への今回の企画のご紹介も大歓迎です、しずくを知っていただく機会になれば嬉しいです。

 

新商品「FRAGRAN FOREST 除湿芳香剤」はこちらから

【梅仕事はじめました】神山4年目で見つめた、わたしのなりたい人物像。

こんにちは。スタッフの東條です。
じめじめとした季節、少しでもさっぱりと過ごしたい,,,
お休みをいただいた期間中に梅シロップと梅酒を仕込みました!

実はわたしにとって念願の梅仕事。
神山に来て4年目になるのですが、ずっとやりたいと思っていたことの一つでした。

梅の里・阿川地区に住んでいるのだから今年こそ!とご近所さんからアドバイスをいただいて挑戦。
やってみるとすごく簡単で、今までやらなかったことが不思議なくらい。
毎日瓶をくるくると傾け中身を混ぜながら様子を確認することが日々の楽しさになっています。
なんだか野菜や植物を育てるのと似ている気がしますね。

10日過ぎたあたりで梅シロップをサイダーで割ってつまみ飲み。
たっぷりサイズの鶴タンブラーでいただいてみました。
ふわっと梅の爽やかな風味が出てきていてニンマリ。おかわりを我慢してもう少し熟成させます。

他にもこの長期休みの間に、自分の手でいろいろと作りました。
畑で間引いたほうれん草でケーキを焼いたり、
海や川で拾った貝殻や石でピアスを作ってみたり、、。

梅仕事をはじめ、いろんなものを作りながら思い出したのは亡くなった祖母のこと。
わたしの祖母はなんでも作れる人で、特に料理と洋裁・編み物が得意でした。
一緒にうどんやパンを作ったり、小さい頃の洋服は妹とお揃いのワンピースを作ってもらいました。
今でも祖母が手がけた洋服を着ています。

祖母はそれを周りの人に分け与える人でした。
わたしたちのために服を、ご近所さんには手作りのパンを。
自分の日常の中で作ったものを人に分ける。
それをごく自然に行う姿は神山でも多く目にします。
いままでは頂くことが多かったけれど、わたしもお返しできるような人になれたらいいな。

これからどんな風に暮らしていきたいか、見つめるきっかけとなった梅仕事でした。

予約制にてショップ営業再開します

しずくギャラリーショップは、6月17日(水)より営業を再開いたします。その際、ご来店くださる皆さまの安心・安全を考慮した結果、予約制とさせていただく事といたしました。

6月17日(水)以降
平日(水曜-金曜):午後のみ(13:00〜/14:30〜)
週末&祝日:終日オープン(10:00〜/11:30〜/13:30〜/15:00〜)
閉店時間:16時
予約方法:HPの来店予約フォームよりご希望の日時を選択し、必要事項入力後、送信するとその場で完了。予約完了メールが届きます。

たった3坪の小さなお店です。ゆったりとしずくの世界観を満喫していただくために、このような形での再開をしてみます。購入希望でなくても歓迎です。今まで以上に、丁寧にお迎えできるような準備をして、これからの形をさぐっていきたいと思います。

たった2ヶ月で畑も田んぼもはじめた話

百姓ってすごい。なんでも自分たちで賄える知恵と技術をもつ田舎のじいちゃん・ばあちゃんがスーパーマンに見える私たち。新しいことにチャレンジしていくしずくの姿勢の根本には、そんな憧れがあります。山に関わる私たちはまずは林業や木に関わる事を中心に勉強してきました。

しかし、突然の感染症の拡大。

みなさんもこの機にたくさんのことを考えられたと思います。

私たちもたくさん考えました。

 

そんなとき周りを見渡すと、高齢化で空いていく近所の田畑。
今までまったく農業には知見のない私たちですが、ショップを休業せざる得ない状況が後押しし、この環境だからこそ「やってみるか!」と、はじめました。すべてはやりながら。

 

農業を仕事にするわけではありません。でも、自分たちが安心して食べられるものを少しでも自給できたら。スタッフみんながゼロからのスタート、全員で試行錯誤を共有したら。きっと新しい気づきや経験、ちょっとの自信がついているかも。

 

まずはやってみる、を選んでみたチームしずくです。

 

写真は今朝、稲が届いてすずりが喜んで食べているシーンです。笑