設計士に転身?デザイナー廣瀬の新たな挑戦

こんにちは。スタッフの佐坂です。

玄関を開けた時、うっすら暖かくなってきた空気。しだれ桜も開花し始め、春が来たんだなとわくわく、そわそわした気持ちになりました。

春ははじまりの季節。

SHIZQもこの春、新たなスタートを切ろうとしています。それは以前にも少しお伝えした新店舗のオープン。今も着々とオープンに向け大改装が進んでいっています。

新しくなるショップはもともとカラオケスナックだった場所。SHIZQの世界を楽しんでいただけるスペースに変身させるためには、外装、内装ともにほぼ0からの設計が必要でした。

デザイナーであり神山しずくプロジェクト代表の廣瀬を含め、SHIZQスタッフに建築の設計図を書けるものは誰もいません。また、設計だけではなく、新店舗について他に決めなくてはいけない事が山のように盛りだくさん。

そんな中だったので、当たり前のようにプロにお願いをするものだと思っていた矢先、廣瀬が自身で書いた図面を持ってきました。

廣瀬が作成した新店舗の図面

その図面を見て新店舗に懸ける廣瀬の強い情熱を感じたと同時に、彼の人生初、建築の設計を行うという新たな挑戦が始まっていました。

そしてもう一つ、今回の新ショップで新しく取り入れる私たちの挑戦があります。
それはオーナーズラウンジ。
これまでにSHIZQの木製品をご購入いただいたすべての方、ギフトで受け取られた方々がオーナーさまとして、ショップ内に併設のセルフドリンクバーをいつでも無料でご利用いただけるスペースを作ることにしたのです。

実は、そのスペースはもともと昨年の7月に移転しようとしていた際には、SHIZQの器を使ったカフェにしようと計画していたものでした。
しかしコロナによって移転は、延期。カフェについても再度、検討し直すことになりました。

そもそも、移転の目的は、今の3坪の小さなお店から卒業し、もっと広々とした空間で、安心してSHIZQの世界観を楽しんでもらえるようにしたい。そして、SHIZQの器を体感してもらいたい。そんな経緯で移転を決めました。

そのショップ機能と併せてSHIZQを応援して下っている方との絆を、今まで以上に深められるものってなんだろう。本当にカフェが正解なの?

同時に、応援してくれている方々にSHIZQからの感謝の気持ちを表すには?‥‥スタッフみんなで何ヶ月も考え続けました。

そんな末に、生まれたのがオーナーズラウンジのアイデア。
ささやかだけど、今までもこれからもSHIZQを応援してくださるみなさんに私たちなりのおもてなしの場所を作りたい。
そんな私たちの想いにピッタリな構想から、ぐんぐんと膨らんでいった新店舗のビジョン。

今回は代表廣瀬と新店舗の展望についてゆっくり語らい合いました。
ぜひ私たちの想いを知っていただき、新店舗がオープンした際はSHIZQの新しい世界を体感しに来ていただけると嬉しいです。


ーどうして自分で設計をしようと考えたのか

佐坂:今回どうして自分で設計をしようと考えたのですか?なかなかタイトなスケジュールの中、とても大変だったと思います

廣瀬:設計士って家を建てるときの施主さんの想いを設計で表現して世界観を作っていく作業だと思うんだ。だから逆に設計ができればSHIZQの世界観は自由自在に表現出来るんだと思って。
自分で設計した方がダイレクトにSHIZQの世界観を表現できるんだったらやってみようって思った。

佐坂:確かにSHIZQの器の生みの親が、子供たちをどうやったら輝かせられるかって考えて、それを自分で表現出来たら、そこに勝るものはないですよね。

ーコロナ禍の今どうして更にショップを広げようと思ったのか

佐坂:コロナ禍の今、閉店していくお店もある中、どうしてSHIZQショップを新しく改装しようと思ったのですか?

廣瀬:そもそもお客さまをお迎えするのに小さいお店と思っていたから、広くて気持ちの良いお店、お客さまにとって、もっとしずくの世界観を楽しんでいただけいるお店にしたいとずっと思っていたんだよね。

カフェ営業をやめたことで、みんなと話し合ってオーナーズラウンジというのが思いついた瞬間、あーもうまさにこれしかないと思った!

コンセプトみたいなものに迷っていたけど、バチン!と「SHIZQらしい店舗とはなにか」が見つかった瞬間にぐわっと具体的にイメージが湧いてきた。
今だからこそ人と人との繋がりが大切だと思ったし、神山という場所でこういう仕事をしているという事を知ってもらえるのも大切だと思った。


工事中の現場で廣瀬の設計図を見ながらスタッフ関係者とミーティング

ーやってみて分かった設計の面白さ

佐坂:設計していて面白かったところや自分の新しい引き出しが広がった瞬間はありましたか?

廣瀬:デザインの中でも設計って高尚で、やっぱり最高峰にあるものなんだなと改めて思った。人が使うもので、残るもので、且つそこで時間を過ごす。

住宅でいうと、その空間にいることで家族がもっと幸せになれたりするものを作っていくんだなっていうのを設計をやってみて初めて見えてきた。

グラフィックとか映像とかいろんなデザインをやってきているけど、空間デザインっていうのはそこに居る人の人生や心情も変えられるすごいデザインだと思った。

お客さんが居心地よかったり、スタッフが使いやすかったり、そこで働くっていうことにプライドが持てたり。ここで働きたい、ここで働ける喜びを感じるものが対外的なものじゃなくて、内側的なものでもブランドを作る上ですごい力を発揮する。

SHIZQの新店舗に来るお客さまが喜ぶのは当然、スタッフ自ら「神山に来るんだったら、絶対寄ってください」って言える場所ができるってすごい事だよね。

佐坂:それぐらい建物や空間ってエネルギーを持っているんですね。

廣瀬:ただ単にソーシャルディスタンスで広い店舗っていうわけじゃなくて、SHIZQっていうブランドがこれから目指すものやお客さんにどう受け取ってほしいっていうのを「空間」で表現していくのだから設計ってすごく面白いと思う。

時間が無いなか、1枚ずつ貼られた職人泣かせの天井。大満足の仕上がり。

ー大切にしているコンセプト

佐坂:新店舗で廣瀬さんが大切にしているコンセプトはなんですか?

廣瀬:SHIZQの世界観を楽しんでもらいながら、人と人が繋がれる場所かな。
SHIZQのオーナーさんや町内の人が神山に来たんだったら「SHIZQ STOREという素晴らしいお店があるよ」って伝えてもらえるような場所にしたい。
お世話になっている人を連れてきましたとか、桜の時期なので家族も連れてきましたとか、一人でも気軽にお茶しに来ましたとかね。こんな時代だからこそ人と人が何かをキッカケにちゃんと繋がっていられる場所を作りたいと思った。

そしてゆったりとした空間と時間の中、SHIZQの器でお茶を飲み寛いでもらいたい。

新店舗を中心に人が繋がっていって、横の繋がりが広がっていく、関係性が強まっていく、深くなっていく、そういう場所にしたいね。

佐坂:本当にそうですね。私もお迎えする立場として出会いを大切に来てくださった皆さんと繋がっていきたいです。

ー物事を動かす時、必要なもの大切なこと

佐坂:廣瀬さんはいつも有言実行で決めた後の瞬発力も凄いですが、物事を動かす時には何が必要で何が大切だと思いますか?

廣瀬:「覚悟」じゃないかな。

覚悟がないからみんな途中で諦めてしまう。
なにか問題が出ても、乗り越えたり、違う案を出したりしたら進められるけど、1つの壁でやめたってなったらそこで終わってしまう。
例えば山頂まで登るって決めて登るのと、行けるところまで行ってみるかで登るのとは「覚悟」が違うよね。
覚悟がないまま歩き出すと、途中でもう帰ろうかなってなる。
でも今日必ず山頂で一緒に景色が見たいんだって思いが強かったら頑張って登るよね。

佐坂:なんで登るぞっていう覚悟を持てるんですか?先を考えて、しまいには見えなくなってしまって、躊躇する人が多いと思うんです。

廣瀬:見えなすぎて不安っていうのは誰でもそう。僕も見えているわけじゃない。

見えないから不安、恐怖心が出るよね。でもその恐怖心に打ち勝つためにどうすれば良いかって考えてる。
勉強したり、体験したり、知るということで乗り越えれる事はたくさんある。
誰でも始めは見えないし、知らないし、怖い。でもそれを克服しないとその恐怖はずっと残る。

それが残るのが自分は嫌なんだよね。

見えなくて不安があるというよりは、みんな多分ちょこっと目先のことが見えてるんだよね。面倒臭いな、こんなのやる時間がないなとか。

目先のことばかり見てしまっていて、本来見なきゃいけないその向こうが見えなくなっている。

資金をどうするかとか、時間をどう作るか、もっと楽にどうやったら進めるかとか、っていうのを考えるために、知識や経験を増やしていく。

出来る方法だけ考えていたらもっとたくさん見えてくる。それで視野が広がったり、ビジョンができたりする。

ウッてなってしまうと本当の先が見えなくなってしまう。
例えばその嫌なことをクリアできたと仮定してって考えていったらその先々にあるものを見る、妄想出来る力、想像できる力はみんな同じように持っているはず。

そしていっぱい可能性を描いていくと、その中で本筋が残っていく。

そうするとばっっちーんと見える時があるよね。で設計に落とし込める。

特殊な能力ではないです。嫌なことから目を背けない!(笑)

ーこれからのSHIZQの目指すもの

佐坂:なるほど、、聞いていると耳が痛くなるところもちらほらあります・・(笑)
では最後に、新店舗オープンをきっかけにSHIZQはこれからどんな風に変化していくと思いますか?

廣瀬:神山に来たらここに寄りなよっていう、神山のこれからを象徴するような場所と人の繋がりの場所になるでしょう。

新店舗が出来ることにより、たくさんの人にSHIZQを知って貰えるようになる。
その中で、山の現状を知ってもらって、このままでいいのかと疑問を持ったり、山の所有者の方がいたらうちの木も切らないとだめだなぁと感じてもらいたい。

そういう意識が広がっていくと、環境もどんどん良くなって、神山での産業も成り立っていく。

神山から人が出て行かなくなったり、更には町外に出ている人も戻ってきてSHIZQが仕事の選択肢になったら素晴らしいことだよね。

SHIZQ100年構想っていうのを言い出していたけど、もうすぐ10年がやってくるんだよね。
そのころには多分新しい職人さんが増えていて、少しづつ削れるようになっていて、100年に向けた準備が最終段階にきているっていうイメージかな。

「SHIZQから始まったよね」って100年後に言われたら本望。

こんなに豊かな場所をずっと守っていきたいし、もっとみんなが豊かに暮らしていける場所にしていきたいね。


SHIZQのこれからについてじっくり語っています


 

最近は新店舗改装のことでバタバタしており、なかなか廣瀬ともじっくり話せる機会を持てずにいました。

改めて話しが聞けて、廣瀬は常にシンプルに一直線にSHIZQが守りたいもの、そしてただひとつの願いに向けて突き進んでいるなと思いました。

SHIZQの守りたいもの。それは神山の豊かな自然や人々の暮らし。
SHIZQの願い。神山の川の水を増やして未来の子供たちに残していきたい。

そのゴールはどうすれば実現できるか、日々考え、迷い、葛藤し、けれども足を止める事なく少しづつでも進んでいる。
そばで見ていると、エネルギー放出し過ぎじゃないかと心配になる時もありますが・・

私もただひたすらに前を見て、自分の正しいと思う方向へ信じて突き進んでいこうと思いました。成し遂げたいことがあるならば、嫌なことからは目を背けないように・・!と自分に喝を入れ直すとても良い機会になりました。(笑)

遠回りをする時もあるかもしれませんが、これからもSHIZQは目的に向かってシンプルに、ただひたすらに前に進んでいきます。末長く見守っていただけたら嬉しいです。

新店舗のお披露目まであと僅か。新しく生まれ変わるSHIZQをどうぞ楽しみにしていてくださいね。