設計士に転身?デザイナー廣瀬の新たな挑戦

こんにちは。スタッフの佐坂です。
玄関を開けた時、うっすら暖かくなってきた空気。
しだれ桜も開花し始め、
春が来たんだなとわくわく、そわそわした気持ちになりました。

 

春ははじまりの季節。

SHIZQもこの春、新たなスタートを切ろうとしています。
以前にも少しお伝えした新店舗のオープン。今も着々とオープンに向け大改装が進んでいっています。

新しくなるショップはもともとカラオケスナックだった空き店舗
SHIZQの世界を楽しんでいただけるスペースに変身させるためには、外装、内装ともにほぼ0からの設計が必要でした。

デザイナーであり神山しずくプロジェクト代表の廣瀬を含め、SHIZQスタッフに建築の設計図を書けるものは誰もいません。また、設計だけではなく、新店舗について他に決めなくてはいけない事が山のように盛りだくさん。
店舗設計については当たり前のようにプロにお願いをするものだと思っていた矢先、廣瀬が自身で書いた図面を持ってきました

廣瀬が作成した新店舗の図面

その図面を見て新店舗に懸ける廣瀬の強い情熱を感じたと同時に、彼の人生初、建築の設計を行うという新たな挑戦が始まっていました。


さらに、今回私たちには新たなチャレンジがあります。
それは、オーナーズラウンジの新設
これまでにSHIZQの木製品をご購入いただいたすべての方、ギフトで受け取られた方々がオーナーさまとして、ショップ内に併設のセルフドリンクバーをいつでも無料でご利用いただけるスペースを作ることにしたのです。

 

実は、もともと昨年の7月に移転しようとしていた際は、SHIZQの器を使ったカフェにしようと計画していたものでした。しかしコロナによって移転は、延期。カフェについても再度、検討し直すことになりました。

そもそも、移転の目的は、今の3坪の小さなお店から卒業し、もっと広々とした空間で、安心してSHIZQの世界観を楽しんでもらえるようにしたい。そして、SHIZQの器を体感してもらいたい。そんな経緯で移転を決めました。

そのショップ機能と併せてSHIZQを応援して下っている方との絆を、今まで以上に深められるものってなんだろう。本当にカフェが正解なの?
同時に、応援してくれている方々にSHIZQからの感謝の気持ちを表すには?‥‥スタッフみんなで何ヶ月も考え続けました。


そんな末に、生まれたのがオーナーズラウンジのアイデア。
ささやかだけど、今までもこれからもSHIZQを応援してくださるみなさんに私たちなりのおもてなしの場所を作りたい
そんな私たちの想いにピッタリな構想から、ぐんぐんと膨らんでいった新店舗のビジョン。

今回は代表廣瀬と新店舗の展望についてゆっくり語らい合いました。
ぜひ私たちの想いを知っていただき、新店舗オープンの際にはSHIZQの新しい世界を体感しに来ていただけると嬉しいです。

 


ーどうして自分で設計をしようと考えたのか

佐坂:今回どうして自分で設計をしようと考えたのですか?なかなかタイトなスケジュールの中、とても大変だったと思います

廣瀬:設計士って家を建てるときの施主さんの想いを設計で表現して世界観を作っていく作業だと思うんだ。だから逆に設計ができればSHIZQの世界観は自由自在に表現出来るんだと思って。
自分で設計した方がダイレクトにSHIZQの世界観を表現できるんだったらやってみようって思った。

佐坂:確かにSHIZQの器の生みの親が、子供たちをどうやったら輝かせられるかって考えて、それを自分で表現出来たら、そこに勝るものはないですよね。

ーコロナ禍の今どうして更にショップを広げようと思ったのか

佐坂:コロナ禍の今、閉店していくお店もある中、どうしてSHIZQショップを新しく改装しようと思ったのですか?

廣瀬:そもそもお客さまをお迎えするのに小さいお店だと思っていたから、広くて気持ちの良いお店、お客さまにとって、もっとしずくの世界観を楽しんでいただけいるお店にしたいとずっと思っていたんだよね。
カフェ営業の案をやめたことで、みんなと話し合ってオーナーズラウンジというのが思いついた瞬間、あーもうまさにこれしかないと思った!

コンセプトみたいなものに迷っていたけど、バチン!と「SHIZQらしい店舗とはなにか」が見つかった瞬間にぐわっと具体的にイメージが湧いてきた。
今だからこそ人と人との繋がりが大切だと思ったし、神山という場所でこういう仕事をしているという事を知ってもらえるのも大切だと思った。


工事中の現場で廣瀬の設計図を見ながらスタッフ・関係者とミーティング

ーやってみて分かった設計の面白さ

佐坂:設計していて面白かったところや自分の新しい引き出しが広がった瞬間はありましたか?

廣瀬:デザインの中でも設計って高尚で、やっぱり最高峰にあるものなんだなと改めて思った。
人が使う・残る、且つそこで時間を過ごす。

住宅でいうと、その空間にいることで家族がもっと幸せになれたりするものを作っていくんだなっていうのを設計をやってみて初めて見えてきた。

グラフィックや映像、いろんなデザインをやってきているけど、空間デザインっていうのはそこに居る人の人生や心情も変えられるすごいデザインだと思った。

お客さんが居心地よかったり、スタッフが使いやすかったり、そこで働くことにプライドが持てたり。ここで働きたい、ここで働ける喜びを感じるものが対外的なものじゃなくて、対内的なものでもブランドを作る上ですごい力を発揮する。

SHIZQの新店舗に来るお客さまが喜ぶのは当然。スタッフ自ら「神山に来るんだったら、絶対寄ってください」って言える場所ができるってすごい事だよね。

佐坂:それぐらい建物や空間ってエネルギーを持っているんですね。

廣瀬:ただ単にソーシャルディスタンスで広い店舗っていうわけじゃなくて、SHIZQっていうブランドがこれから目指すものやお客さんにどう受け取ってほしいかっていうのを「空間」で表現していくのだから設計ってすごく面白いと思う。

 

時間が無いなか、1枚ずつ貼られた職人泣かせの天井。大満足の仕上がり。

ー大切にしているコンセプト

佐坂:新店舗で廣瀬さんが大切にしているコンセプトはなんですか?

廣瀬:SHIZQの世界観を楽しんでもらいながら、人と人が繋がれる場所かな。
SHIZQのオーナーさんや町内の人が神山に来たんだったら「SHIZQ STOREという素晴らしいお店があるよ」って伝えてもらえるような場所にしたい。
お世話になっている人を連れてきましたとか、桜の時期なので家族も連れてきましたとか、一人でも気軽にお茶しに来ましたとかね。こんな時代だからこそ人と人が何かをキッカケにちゃんと繋がっていられる場所を作りたいと思った。

そしてゆったりとした空間と時間の中、SHIZQの器でお茶を飲み寛いでもらいたい。

新店舗を中心に人が繋がっていって、横の繋がりが広がっていく、関係性が強まっていく、深くなっていく、そういう場所にしたいね。

佐坂:本当にそうですね。私もお迎えする立場として出会いを大切に来てくださった皆さんと繋がっていきたいです。

ー物事を動かす時、必要なもの大切なこと

佐坂:廣瀬さんはいつも有言実行で決めた後の瞬発力も凄いですが、物事を動かす時には何が必要で何が大切だと思いますか?

廣瀬:「覚悟」じゃないかな。
覚悟がないからみんな途中で諦めてしまう。
なにか問題が出ても、乗り越えたり、違う案を出したりしたら進められるけど、1つの壁でやめたってなったらそこで終わってしまう。
例えば山頂まで登るって決めて登るのと、行けるところまで行ってみるかで登るのとは「覚悟」が違うよね。
覚悟がないまま歩き出すと、途中でもう帰ろうかなってなる。
でも今日必ず山頂で一緒に景色が見たいんだって思いが強かったら頑張って登るよね。

佐坂:なんで登るぞっていう覚悟を持てるんですか?
先を考えて、しまいには見えなくなってしまって、躊躇する人が多いと思うんです。

廣瀬:見えなすぎて不安っていうのは誰でもそう。僕も見えているわけじゃない。
見えないから不安、恐怖心が出るよね。でもその恐怖心に打ち勝つためにどうすれば良いかって考えてる。
勉強したり、体験したり、知るということで乗り越えられる事はたくさんある。
誰でも始めは見えないし、知らないし、怖い。でもそれを克服しないとその恐怖はずっと残る
それが残るのが自分は嫌なんだよね。

見えなくて不安があるというよりは、みんな多分ちょこっと目先のことが見えてるんだよね。面倒臭いな、こんなのやる時間がないなとか。
目先のことばかり見てしまっていて、本来見なきゃいけないその向こうが見えなくなっている。

資金をどうするかとか、時間をどう作るか、もっと楽にどうやったら進めるかとか、っていうのを考えるために、知識や経験を増やしていく。

出来る方法だけ考えていたらもっとたくさん見えてくる。
それで視野が広がったり、ビジョンができたりする。

ウッてなってしまうと本当の先が見えなくなってしまう。
例えばその嫌なことをクリアできたと仮定してって考えていったらその先々にあるものを見る、妄想出来る力、想像できる力はみんな同じように持っているはず。

そしていっぱい可能性を描いていくと、その中で本筋が残っていく。
そうするとばっっちーんと見える時があるよね。で設計に落とし込める。

特殊な能力ではないです。嫌なことから目を背けない!(笑)

ーこれからのSHIZQの目指すもの

佐坂:なるほど、、聞いていると耳が痛くなるところもちらほらあります・・(笑)
では最後に、新店舗オープンをきっかけにSHIZQはこれからどんな風に変化していくと思いますか?

廣瀬:神山に来たらここに寄りなよっていう、神山のこれからを象徴するような場所と人の繋がりの場所になるでしょう。

新店舗が出来ることにより、たくさんの人にSHIZQを知って貰えるようになる。
その中で、山の現状を知ってもらって、このままでいいのかと疑問を持ったり、山の所有者の方がいたらうちの木も切らないとだめだなぁと感じてもらいたい。

そういう意識が広がっていくと、環境もどんどん良くなって、神山での産業も成り立っていく。

神山から人が出て行かなくなったり、さらには町外に出ている人も戻ってきてSHIZQが仕事の選択肢になったら素晴らしいことだよね。

SHIZQ100年構想っていうのを言い出していたけど、もうすぐ10年がやってくるんだよね。
そのころには多分新しい職人さんが増えていて、少しづつ削れるようになっていて、100年に向けた準備が最終段階にきているっていうイメージかな。

「SHIZQから始まったよね」って100年後に言われたら本望。

こんなに豊かな場所をずっと守っていきたいし、もっとみんなが豊かに暮らしていける場所にしていきたいね。


SHIZQのこれからについてじっくり語っています


 

最近は新店舗改装のことでバタバタしており、なかなか廣瀬ともじっくり話せる機会を持てずにいました。

改めて話しを聞き、廣瀬は常にシンプルに一直線にSHIZQが守りたいもの、そしてただひとつの願いに向けて突き進んでいるなと思いました。

SHIZQの守りたいもの。それは神山の豊かな自然や人々の暮らし。
SHIZQの願い。神山の川の水を増やして未来の子供たちに残していきたい。

そのゴールはどうすれば実現できるか、日々考え、迷い、葛藤し、けれども足を止める事なく少しづつでも進んでいる。そばで見ていると、エネルギー放出し過ぎじゃないかと心配になる時もありますが・・

 

私もただひたすらに前を見て、自分の正しいと思う方向へ信じて突き進んでいこうと思いました。成し遂げたいことがあるならば、嫌なことからは目を背けないように・・!と自分に喝を入れ直すとても良い機会になりました。(笑)

遠回りをする時もあるかもしれませんが、これからもSHIZQは目的に向かってシンプルに、ただひたすらに前に進んでいきます。末長く見守っていただけたら嬉しいです。

新店舗のお披露目まであと僅か。新しく生まれ変わるSHIZQをどうぞ楽しみにしていてくださいね。

 

神奈川→徳島 10年前と10年後の私。

こんにちは。主任の渡邉です。

今日は、東日本大震災から10年の日。

被災された方々やご遺族、今なお復興の途上にある方々には、
謹んでお見舞いを申し上げます。
私を含め、まだ多くの方が複雑な思いを抱えられている中、
本当の穏やかな日常が少しでも早く取り戻せます様、
心からお祈り申し上げます。

10年前、私は神奈川県で会社員をしていました。
その頃と比べると真逆と言われるほど、
随分と生活が様変わりしましたが、
そのきっかけとして震災は大きなものでした。

きっとみなさんにも、
それぞれの10年があったと思います。

 

今日は、そんなひとつの例として、しずくスタッフの一員である、
私の10年前と、10年後どんな変化があったのかをお伝えしようと思います。

 

10年前のあの日

10年前の今日、14時46分。
2階で昼休憩中に地震が発生。
慌てて外を見下ろすと、目の前の横断歩道が波打ち、
人々が踊るようにバランスを取っていた姿を、今でもはっきりと覚えている。

電車と新幹線に乗れない人たちが構内に溢れる通勤路を通り過ぎ、
歩いて家に帰れる、たったそれだけの事に大きな安堵を感じた。

 

テレビに映る衝撃的な映像と事故の事実。
靴をベッドの脇に置き、眼鏡をしたまま寝るか否かを真剣にTwitterで検索した。
疲れて帰っても電気が点かない計画停電の夜。
それでも家があって仕事がある自分は頑張らなければ、そう言い聞かせていた。

何をどう頑張ればいいのか?
頑張ってどうなるのか?
分からないけど、
分からないからこそ目の前の事をやるしかなかった。

そこには得も言われぬ無力感だけが横たわっていた。

それをあの震災で突きつけられたのです。

 

頑張れば明確な答えが出ると思い込んでいた

子どもの頃から勉強と部活、その与えられた事を一生懸命やってきた。
嫌だったわけではない。
その時々、その世界がすべてだったし、その中で楽しくやってきた。
頑張って結果が出れば単純に嬉しかった。

それを繰り返し、いよいよ社会人。
証券会社の営業。
早起きも数字も苦手なくせに将来の自分のためになるはずと、修行のつもりだった。

それでも大人として、社会に出れば大きな自由が手に入る気がしていた。
頑張れば何かしら成果がでると思っていたのです。

高校までは地元を出たい一心だった

 

入社して半年後のリーマンショック

2008年9月、100年に1度といわれる金融危機が起こった。
株価・為替の大暴落にまだ自分の顧客のいない私は、上司や先輩の慌てふためく姿を対岸の火事のように眺めながらも、明日は我が身と心中震えていた。

なかでも、1つ上の先輩の姿には心を痛めた。
たった1年入社が早かっただけ、その期間せっせと作った自分の顧客に頭を下げ続ける日々が始まった。
さらにその奥には20年勤める課長が同じように顧客対応をしていた。

あれ? 20年のキャリアを積んでも、この世界にはほとんど為す術がないんじゃないか。それをハッキリと目撃してしまった。

 

為す術のなさ

社会人として会社で成果を上げる。
そのことが、どんどん小さな枠の中に適合する事だと感じるようになっていった。
毎月の売上目標を達成しても、未達を防げたと胸をなで下ろすだけで、喜びはなかった。いつかの頑張った成果を喜ぶ純粋ささえも失っていた。

リーマンショックの後も、震災の後も、自分に何かができる自信も気力も持っていなかった。
どうしようもない、どうにもならない、涙すら出てこない。

何か大きなものに覆われた閉塞感すらあった。

 

このままじゃ嫌だ。
そうぼんやりと思うところから、ハッキリと自覚し行動に移せるまで、私は5年もの時間を費やした。
今まで努力してきたものを手放すのも、未知の、ましてや答えのない世界に飛び込むのにも自分で作った沢山のハードルが邪魔をしていた。

証券業時代。連日飲んだ帰り自分の影をふと撮っていた

 

その先にあったもの

私の場合、小さなステップを踏みまくり、たまたま徳島の神山にたどり着いた。
過程は割愛するが、紆余曲折・試行錯誤の末、10年前の私からは到底想定のできない結果だ。

今は、自分のいた小さな支店よりもさらに小さな会社で、仕事をしている。
気付けば証券会社の長い長い5年間を越え、こちらで6年が経っていた。

同世代の漆職人&仲良しクリエイターさん達としずくチームでお花見

10年が経ち、どんな変化があったかと言えばざっと3つ

まず第一に健康になった

定期的に風邪や発熱・扁桃炎やウイルス性の炎症に罹っていた私。
それが普通だと思っていたが、ここ数年そんな症状はまったく出ていない出る気配もない。
田舎暮らしをしてまっさらな健康体になった訳ではないが、体調も体質も変えられる可能性があることを体感している。

もともと大病持ちではなく、デスクワーク中心の一般会社員に少しストレス強めのおまけくらい。それでも慢性的なだるさや肩凝り、たまに寝込むとかその程度でも、無くなってみるとすこぶる快適なのだ。

体力と気力が少しでも残っていると、小さなことでもチャレンジしてみる余裕に繋がる。
その積み重ねが自分の生活を昨日よりもちょっといい感じにしてくれ、今日の満足感を少しずつ上げてくれる。

 

かつて自炊放棄宣言をしていた私にパンや納豆を自作すると言っても絶対に信じてもらえない

個人としての自信がついた

会社の看板が外れたらただの人、これは大企業ではよく言われることだ。
私も例外ではなかった。何より、上司や周りに評価される”答え”を求めて動いていた。

今は仕事と生活が緩やかに繋がり、どちらで頑張ってももう片方に通ずる柔軟さがあって、解放感を感じている。
あまり器用ではない私にとっては仕事もプライベートもそれぞれ別個に考え、それぞれを頑張る方が難しかったのだと今になって思い至る。

誰にでも得意・不得意はある。
以前の私は不得意をなんとか消そうと徒労していた。不得意は誰かや何かにフォローしてもらい、得意なことを活かす。
たったこれだけのことを自分に許せて、そうさせてくれる環境に恵まれて、ようやく肩の荷を下ろす事ができた。

 

 

休日に1人で薪の材料を運ぶ。マニュアル車の運転もチェーンソーも年単位で習得したので達成感がすごい

日々、確かな手応えと気づきがある

それって要は、為す術があるのだ。
あれだけ為す術がない、と虚無感に襲われていたのが嘘のよう。
どんなやり方でも構わない、自分で考えてやってみる事ができる。
その気力が今の私にはある
失敗してもいい、そう思えなかったのは、正しい答えをスマートに出すべきだと思い込んでいたから。
でも、ここにはテストの答案のような綺麗な答えなんて、全然ない。だから、自分でこれでよし、とするしかない。

 

森ガールファッションだった20代から一変。現場で役立つガチ森ガールをめざしている

私はここを、未知の答えのない世界だと思っていたけど、そうじゃなかった。

答えを自分で決める世界
なのだ。

自分で決めるにはとても労力がかかる。誰かに決めてもらう方がよっぽどラクだ。
チームを運営する立場になって知った。答えを出しておいた方が人数が増えるほど統率が効く。

それが分かっていても答えは自分で導き出すのが、しずくのやり方だ。
間違いも失敗もつきもの。それを引き受け、それでも自分の頭で考えることを是としてくれている。

だから無力さに打ちのめされて悔し涙を流すことは、今の今でも起こる。
不甲斐ない事ばっかりだ。でもそれは進もうとしてる証拠。
涙も出なかったあの頃よりは人間らしくいられてるんじゃないか。
そう思えるまでになった。

 

それと同時に思うことは、

いつか幸せになりたい。いつか自由になりたい。
いつか本当に楽しく仕事ができて毎日すこやかに過ごせたら。
ずっとずっとそう思っていたけど、

そのいつかは今なんだ。

10年はなかなかに長い時間だ。それでも始めなければ、望む方向にはきっとたどり着かない。
だから私もここから次の10年に向けて、進み始めようと思う。

 

そんな風に思えた10年後に、こうしてあなたにお伝えできたこと、ほんとうに有難いことです。
また次の10年後にもそんな気持ちでいられるように、私はこれからもここで毎日たのしく頑張っていきます。

 

ミセス4月号に掲載いただきました

本日発売のミセス4月号に掲載いただきました。
徳島のいいもの、ソーシャルプロダクツとしても評価されているとご紹介くださいました(P.317)。


ミセスは1961年発刊で今年なんと60周年。でも、実はこの刊で休刊されるそうです。
編集者さんも思い入れ強く取り組まれたとのことで、60年の歴史がアーカイブされた貴重な一冊となっています。ぜひお手にとってご覧くださいね。

もうすぐホワイトデー♪ 大切な人とのおやつ時間に杉の器はいかが?

こんにちは。神山しずくプロジェクトです。
3月になり、神山ではウグイスの声を耳にするようになりました。年度末というのもあって毎年何かと忙しい時期ですが、この春のはじまりの空気を楽しみたいですね。

 

さて、もうすぐホワイトデー。お返しの品はお決まりですか?

調べてみると、実はホワイトデーの始まりは昭和50年代と意外にも最近のこと。バレンタインデーのお返しを女性へ渡す日として、お菓子業界が提案した日本独特の文化だそうです。”贈り物にはお返しをする”そんな風習がある日本だからこそ根付いたものかもしれませんね。

そんなホワイトデーにオススメしたいのは鶴デザートカップ

実は女性人気の高い器なんです。ヨーグルトやジェラートなどデザートカップとしてはもちろん、お浸しや和え物の小鉢として、ナッツを入れて晩酌のお供にと様々なシーンで使えます◎

今年のホワイトデーは日曜日。大切な人とおうちで過ごすおやつ時間を、温もり溢れる杉の器で楽しんでみませんか?

お気に入りのクッキーや旬な果物を添えるだけで、ちょっとした特別感を味わえます。

 

また、同じフォルムでたっぷりサイズの鶴マルチボウルも隠れた人気者。

こちらもあわせてぜひチェックしてみてくださいね^^

 

オンラインストアはこちらから。

春の神山案内・1万6000本の花が咲く「梅の里・阿川」

こんにちは。スタッフの東條です。
冬の寒さが懐かしくなるような暖かい日が続いていますね。
春が一番好きなわたしはウキウキしているこの頃です。

 

春の神山といえば「しだれ桜」が有名ですが、わたしが住んでいる阿川地区は「梅の里」と呼ばれる梅の名所。約30ヘクタールの山肌に1万6000本もの梅の樹が育てられていて、この時期になると一面はピンク色に。あたりは梅の花の良い香りがふんわりと漂い、阿川地区が賑わいを見せる時期です。
今年は10日ほど開花が早く、ちょうど今週末〜来週にかけてが見頃となりそうなので、今回ご案内させていただきます^^

 

まず、梅の里への入り口で迎えてくれるのはしだれ梅。こちらは観賞用の花梅で、町を離れた持ち主が管理できなくなった土地に、地元有志で植えてお世話をしているそう小ぶりながらも赤・白・ピンクと色とりどりの可愛らしい花が目を楽しませてくれます。

ここから道なりに3キロほど上がっていくと、南斜面に広がる梅林が。
山肌の緑と昔ながらの家との梅景色にうっとり。そばを歩くたびに漂う梅の優しい香りに本当に癒されます。

実は徳島県下一の梅の産地でもある阿川地区。鶯宿(おうしゅく)梅を中心に、白梅、南高梅、林州など様々な種類の梅が育てられています。

戦前からの非常食としての漬梅用として、町内全土に栽植されていた梅。戦後の経済成長時に起こった梅酒ブームでは神山の青梅が「青いダイヤ」と称されたことも。

今では加工品である昔ながらの梅干しが「神山ルビー」という名で、町の特産品として販売されています。

春に山を彩り、初夏に実をつけ、目と鼻と口をめいいっぱい楽しませてくれる梅。
暖かい季節のはじまりをよりワクワクさせてくれる存在です。

まわりの自然とともにある神山の暮らし。不安なことは続くけれど、自然の美しさ、強さに勇気づけられます。
例年行なわれている梅まつりのイベントは残念ながら中止となりましたが、お花見はご自由にご覧いただけます。
また、これから菜の花に桜と賑わいをみせる神山の様子をInstagramtwitterでお届けしていきます。
そちらでも神山の春をお楽しみいただけたら嬉しいです^^

新店舗情報!最初の大工事のあとの虹

こんにちは。
例年よりも開花の早い梅や桃、時折吹く風の変化に、春が近づいてきていることを感じます。

移転先には、ラッキーなことに若い桜の木が植樹されており、今年の開花とともにこれから成長していく桜と新店舗を重ね合わせ、たのしい夢想が膨らむ今日この頃。

 

今日は、そんな今が一番楽しい段階?の新店舗情報として大改装中の様子をお伝えします!

改装前の建物

ただいま絶賛工事中。窓が開きました!

年始の目標にも書いた、今の3坪のショップからの移転の目的。
それは、

落ち着いてしずくの世界を楽しんでいただけること
しずくの器を体感していただけること です。

 

移転先は、もともと魚屋さんのカラオケ好きが高じて作られた、
「ステージ若草」というカラオケスナックの建物を改装させて頂いています。
防音=窓がない=真っ暗なわけです。

 

最初の難関は、その真っ暗な部屋を明るい空間に変えること。
神山のメインロード沿いでありながら、高台に位置する立地と、
神山で育った杉を使った商品を楽しむならば、
自然の光をたっぷり取り入れるための変更は必須。

 

腹を括って、壁を抜き大きな大きな窓を作りました。

改装前の内観。防音設備を活かし、音楽イベントの場として利用されていた。

改装中の内観。窓が開き、明るい光が差し込むように。

 

古い建物を改装するのは、新しい建物を立てるよりも大変
今回の物件も例外ではありません。
大掛かりな工事の末に、その大きな窓から見えた虹
窓が入ったお祝いをしてくれたような、この工事を応援してくれているような、そんな嬉しい天からのギフトもありました。

窓の開通はほんの序章、今日も絶賛工事中です。
どんな空間になるのか、みなさんも楽しみにしていてくださいね〜!

Twitterやってます!

遅ればせながら、Twitterはじめました。
田舎暮らしの日常や、しずくのあれこれを発信しています。
また、不定期でプレゼントキャンペーンなども行なっていますのでぜひフォローお願いします^^

SHIZQのTwitterはこちら

 

想いを繋ぐものづくり、2021製材・伐採編。

こんにちは、スタッフの佐坂です。

まだ雪がちらつく日もある神山、そんなキーンと冷える時期にしずくでは年に一度の大仕事があります。
SHIZQの器の要、「伐採&製材作業」です。

私は今年で去年に引き続き2回目の作業。

今回も神山で製材業を営んでいる金泉製材のご家族のご協力のもとしずくメンバーフル動員で挑みました。

伐採に向かっているとき、金泉さんとお話しをしていると「神山の山は杉だらけになっているけど、自分はむやみに木を切るのではなく、本当に必要とされている木を切るようにしている」それを聞いて、ハッとしました。

杉をどんどん活用し、山肌にたくさん光が届くようにと、いつもそう思っていましたが、それだけではない。私たちが頂いている杉も金泉さんのおじいさまの代に植樹され、大切に育てられたもの。

命をいただいたからには、新しい命を繋げる使命があると強く思いました。

無事に伐採を終え、皮むきをし、いよいよ製材作業!

製材する木材の長さを固定するため、治具を取り付けます。
治具がしっかり止まっていないと、長さがバラバラになり後々の器作りに影響するので、大切な作業です。スタッフの東條、教えてもらいながら、しっかり固定できました。

そして今年も「木取り」は職人の藤本が担当しました。
一本の丸太から、どれだけの製品が取れるかをイメージし、切り方を決めていきます
しずくの器は、杉を伐採してから約2年後に完成するので、2年後の生産計画をする必要があり、木取りはとっても難しく且つ重要なところです。

また赤と白のツートンカラーが美しく見えるように切り取っていかなくてはいけないので、そこも計算しながら製材していきます。

今年の木取り図面

藤本の指示の通りに製材されていく杉材

そして今年も主任渡邉のフォークリフトが大活躍!製材していく丸太や、角材を必要な場所へ自由自在に運んでいきます。

製材作業も毎年知恵を絞り、ここはこっちのほうが効率的だね、こうした方が後々の作業が楽だねなど、スタッフみんなで最善の案を考えます
このような小さい気付きや積み重ねが、また来年以降の製材作業に活かされていくのでとっても大切な話し合いです。

そして今年は私チェーンソーに初挑戦しました
ずっと会社員でデスクワークをしてきた私にとって一番縁遠いいものでした(笑)
始めはなんだかとても恐ろしく、体がバキバキに硬くなりその体制でカットしてしまい切り口が斜めに。。
見兼ねた主任渡邉に「腰落としてやってみて〜」と体の使い方や力の入れ方をもう一度、横について教えてもらい、だんだんと真っ直ぐにカット出来るようになりました。
まだまだ上手く使いこなすとまではいきませんが、無事にチェーンソーデビューを果たしたので、これからは積極的に触れていきたいと思います!

製材した角材は、何に使うか分かるように木取り図面に沿って、印をつけパレットに収納していきます。ここからはまた割れ止め塗りをしていくので、別の場所に運んでいきます。

これでやっと丸一日の製材作業が終了しました!

昨年も感じましたが、この「伐採・製材作業」を体感すると、SHIZQの器たちを生み出してくれている自然の恩恵に感謝すると共に、長い年月をかけて作り上げる美しい木目に惚れ惚れします。

木が長生きできるのは、動物のように全体の細胞を入れ替えているからではなく、生きている部分は少なく死んでしまった細胞をうまく使い、骨のように体を支えているからだそうです。木は動かない一生を選んだことで、長生きできる体を手に入れた。それを知ると杉の生命力に圧倒されます。

冒頭の金泉さんの言葉を想うと、無駄な木なんてひとつもない。
今まだ神山の山は杉だらけで、需要も少なく杉の価値は低いものかもしれません。

価値をつける基準は人それぞれですが、私にとってこの美しさは改めて何にも代え難いものだなと思いました。

この美しい杉たちが、また2年後、SHIZQの器となって生まれ変わるのを見るのが今からわくわくしています。

商品の品切れについて

現在、おかげさまでギフト需要のお声がけを多くいただき、品切れ商品が増えています。
職人1人での製作のため、お手数をおかけいたしますが、ご希望の方はお早めにご検討いただければ幸いです。
納期が確定している商品は予約販売もいたしますので商品ページにて、ご確認をお願いいたします。

また、ショップ限定で以下のアウトレット商品も少量ご用意しています。
・鶴 タンブラー

・鶴 カップ

・鶴 ロックグラス

・鶴 汁椀
すべて通常価格から5%〜10%オフ

アウトレット理由を実際にご確認の上、ギフトで使われる方もいらっしゃいますので、
お近くの方はよろしければご来店お待ちしております。

SHIZQ STORE
営業日:水曜〜日曜日
営業時間:10〜12時・13〜16時
(12〜13時はお昼休憩とさせていただきます)
定休日:月火曜日(祝日の場合には営業)
住所:徳島県名西郡神山町神領字西上角194
電話:050-2024-2090
駐車場:5台
駐車場から店舗まで坂があります。足の不自由な方は、店舗前まで乗り入れ可能(1台)ですので、事前にお問合せください。

いま大切な人に届けたい、身体を労るバレンタイン。

安眠のためのエッセンシャルオイルと電気や火を使わない杉のディフューザー

こんにちは。神山しずくプロジェクトです。

2021年明けたと思ったのも束の間、あっという間に1ヶ月が終わろうとしています。寒い冬あともう少し、しだれ桜が咲き誇る神山の春が今から待ち遠しいです。

さてもうすぐバレンタインですね。毎年この時期なにを贈ろうか悩まれている方も多いのではないでしょうか?

チョコレートは定番だけど、甘いものが苦手な男性の方って多かったり、なかなか会えない今だからこそ気持ちを込めて、特別な贈りものをしたい。               

そんな風に思われている方にぴったりの贈りもの、「安眠のためのエッセンシャルオイルとオリジナルディフューザーのギフトセットはいかがでしょうか。

杉の木部から一滴ずつ丁寧に抽出したエッセンシャルオイル。

木部に多く含まれる成分セスキテルペンは、脈拍を下げ、睡眠時のような脳波になる効果があります。覚醒しているときの交感神経優位からリラックス状態の副交感神経優位になることで、脳が緊張状態から解放され、鎮静状態へと促します。

おうち時間が多くなった今、リモートワークや先々の不安にお疲れの心や体に寄り添い、すーっと癒してくれます。

もうひとつ、杉に多く含まれる成分であるセドロールには、誘眠効果があります。眠りにつくまでの時間が短縮されることで睡眠時間が長くなるだけでなく、睡眠の質も向上し、良質な睡眠が取れ免疫力がアップします。

また、血圧を下げ心拍数を減らし、落ち着いた状態で居られるという研究もあり、不安な状況が続く今こそ活用したい成分です。

こんな時だからこそ、いつも以上に大切な彼や家族の身体を労り、感謝の気持ちをきちんと伝えたい。

SHIZQ特製のメッセージカードもお付けできますので、普段伝えられていない想いを届ける機会となれば嬉しいです^^